紙面企画「グラフィックとくしま」で、平成時代の徳島県内市町村の人口増減を取り上げたところ、多くの反響をいただいた。人口の減少は多くの人が知っているところだろうが、グラフィックで分かりやすく示したことで、改めて感じた人もいるのだう。それにしても平成の30年間で人口が半減している町があるのには驚かされる。一方、板野郡3町は増加。今では徳島市と周辺4町に、徳島県内の2人に1人が住んでいる実態も浮かび上がり、今後の徳島の在り方を考えさせられる。

 平成が始まった1989年の1月1日時点と、平成最後となった2019年の1月1日時点を比較した。県全体で10万人以上減少。減少率は12%だった。10年ごとの減少数は1999~2009年が約3万9千人、09~19年が約5万8千人になっており、平成後半に急減している。

 全24市町村中、減少したのは21市町村。最も減少幅が最も大きかったのは、神山町で52・6%減に上った。つるぎ町も51・6%減と5割を超え、両町は人口が半分以下になった。県西部と県南部の減少ぶりが目立ち、過疎化と少子高齢化が進んでいる実態が浮き彫りになった。

 増加したのは藍住、北島、松茂の3町だった。藍住町は大きく伸び、人口は1・5倍近くになっている。

 石井町や徳島市は微減。増加した3町と、徳島市、石井町への集中が強まっている。県全体に対する徳島市と4町の人口が占める割合は48・2%に上昇している。

 国立社会保障・人口問題研究所によると、徳島県の人口は45年に約53万5千人にまで減ると予測されている。これに対し、県は「とくしま人口ビジョン」で、60年の人口目標を「60万~65万人超」と設定しているものの、達成は容易ではない。

 人口減少問題が指摘されて久しい。各地で取り組みが行われているが、なかなか思うような成果は挙がっておらず、このままでは、今後の地域社会は成り立っていかなくなる。国は、日本の将来像をどう描いているのか。地方は切り捨てていくのだろうか。政権与党はもちろん、各党は本気度と具体的な政策を示してほしい(卓)