通信大手ソフトバンクの子会社、SBエナジー(東京)が、徳島市津田海岸町の県木材団地に木質バイオマス発電所の建設を計画していることが分かった。出力規模はバイオマス発電所としては国内最大級の74メガワットで、四国電力に売電する。今夏以降の着工、2020年度以降の発電開始を予定している。

 計画によると、建設予定地は木材団地東部の県有地6万4千平方メートル。このうち南側に発電施設を建設し、北側に燃料を保管する。年間送電量は5億キロワット時を超える見込みで、一般家庭15万世帯程度の年間使用量に相当するという。

 主な燃料となる木質ペレットを海外から輸入するほか、木材団地の企業から出た端材なども利用する。

 SBエナジーは既に地元の事業所や住民向けの説明会を開いた。今後、大気や水質の環境影響評価を自主的に行い、3月にも結果を公表する。

 SBエナジーは全国26カ所で太陽光や風力の発電所を運営。県内には松茂町と小松島市に太陽光発電所がある。

 県内では繊維大手のクラボウ(大阪市)が唯一、阿南市にある徳島工場敷地内でバイオマス発電所を稼働させている。

 ソフトバンクグループ広報室は「事業性を調査するため、住民の方々に検討内容を説明している。詳細については計画が正式に決定した後、公表する」としている。