徳島阿波おどり空港の2018年度の旅客数は118万4868人(前年度比5・1%増)で、21年ぶりに過去最多を更新した。100万人突破は5年連続となる。

 「空の玄関」のにぎわいは地域の活力を測るバロメーターでもある。県や関係機関は路線拡大など利便性の向上に力を注ぎ、10年度から続く増加基調をさらに確かなものにしてもらいたい。

 運航路線別の利用は軒並み伸びている。全体の94%を占める東京線は、好調な国内旅行需要などを背景に増えた。福岡線も2往復に増便した効果が表れた。季節運航の札幌線も順調だった。

 特徴的だったのは国際線利用客の増加だ。3月末まで3カ月余りにわたって香港との間を結んだ季節定期便は、60便で計7855人を運んだ。搭乗率も80%を超えている。初の国際定期便でまずまずの実績を残したといえるのではないか。

 徳島空港の旅客数は1995年度、初めて100万人を超えた。前年、全日空の乗り入れによって東京線が日本航空との2社運航となった上、新たに福岡線も就航したのが大きな要因だ。

 ところが、98年の明石海峡大橋開通に伴う大阪線の廃止もあって利用は低迷。2009年度には75万人にまで落ち込む。その後、全日空の再参入や景気回復を背景に持ち直してきた。

 さらなる利用拡大に向けての最大の課題は、旺盛なインバウンド(訪日外国人旅行者)需要をどう取り込むかである。

 インバウンドは18年に初めて年3千万人を超えた。政府は東京五輪・パラリンピックのある20年に4千万人とする目標を掲げている。

 15億2千万円を投じて国際線ターミナルを設けたばかりの本県としては当面、香港線の通年運航を実現できるかどうかが焦点となろう。

 三好市の大歩危・小歩危地区へは、今も香港からの旅行客が国・地域別で最も多く訪れている。格安航空会社(LCC)の香港線を持つ高松空港に発着の機会を奪われているのは惜しい。

 飯泉嘉門知事は先月、季節運航した香港の航空会社に出向き、直談判した。同行した県の担当者は「手応えがあった」と強調するものの、合意には至っていない。粘り強く交渉してもらいたい。

 海外と同時に国内線の利用増にも目を配る必要がある。羽田経由で北海道や東北、北陸の空港に乗り継げば運賃が割引される航空会社の制度は、県などがパンフレットでPRに力を入れ始めたここ数年、東京線の利用増に寄与しているようだ。

 とはいえ、東京線の座席数に対する搭乗率は60%程度。福岡線は50%にとどまっている。まだまだ伸びしろのある数字である。

 リタイア世代を中心に旅行の需要は底堅く、さらに掘り起こす必要があろう。