中四国初の花火競技大会の実施が企画されている美馬、三好市境の吉野川北岸河川敷周辺

 日本青年会議所(JC)四国地区徳島ブロック協議会などが10月5日に美馬、三好両市境の吉野川河川敷で企画している花火競技大会「にし阿波の花火」がアユの産卵に悪影響を及ぼすとして、吉野川漁業協同組合連合会(阿波市)が打ち上げ場所の変更を求めている。29日の有料桟敷席のチケット販売まで2週間を切った17日時点で、河川敷の占用手続きが済んでいないことも分かった。

 連合会によると、10月上旬は産卵のために川を下る「落ちアユ」がピークを迎える。その時期に川の近くで花火が上がると、アユが川底のコケと一緒に花火の燃えかすを食べる恐れがあると指摘。漁業法と県内水面漁業調整規則に反すると主張している。

 有井孝夫会長は「有害物を口にするだけでなく、花火の音に驚いて産卵できなくなるかもしれない。アユで生活している漁師のために、川をできるだけ避けてほしい」として、協議会に打ち上げ地点の変更を申し入れた。

 協議会の蔭山勝利会長は「魚への影響があるなら、それなりの対応をする。打ち上げ場所の変更も検討する」としている。

 会場の三好市三野健康防災公園には約1万3千人収容の有料桟敷席が設けられ、大会実行委は29日からチケット販売を始めるとしている。しかし17日時点で、吉野川を管理する国土交通省徳島河川国道事務所(徳島市)に河川敷の占用申請は出ていないという。

 4日付の徳島新聞で花火大会を知った浅田聖一河川管理課長は「河川管理者と協議せず報道発表したのは本来のやり方ではない」と困惑。「占用手続きを速やかに進めてもらう。関係団体との協議が進み、大会開催に差し支えない状況でないと許可は出しにくい」と話している。

 県漁業調整課は「大会の具体的な中身が分からないので、漁業法や規則に抵触するかどうか判断できない」としており、開催の可否は不透明だ。

 にし阿波の花火 徳島県内の花火製造2業者と東日本6都県の6業者が、花火の完成度や美しさを競う競技大会。中四国では初めての開催で、西日本最大級の約2万発が打ち上げられる予定。県西部観光の目玉にと、JC四国地区徳島ブロック協議会が企画した。県内JC7団体などと実行委を設け、2万人の集客を目指して準備を進めている。