日本で初めて開催されるラグビーワールドカップが近づいてきた。開催は9月で、100日を切った。ワールドカップは今回が第9回大会。ところで第1回大会の日本代表で主将を務めたのは、徳島県出身者であることを知っているだろうか。

 第1回大会は1987年、ニュージーランドとオーストラリアの共催で開かれた。日本代表は、ラグビーファンならなじみの大八木淳史や平尾誠二らが名を連ねた。主将として引っ張ったのが、徳島市出身の林敏之さんである。林さんは城北高校から同志社大学に進学し、卒業後は神戸製鋼でプレー。日本代表の名ロックとして知られた。神戸製鋼では日本選手権7連覇に貢献し、オックスフォード大留学中には、日本人で初めてケンブリッジ大との定期戦に出場。世界選抜でもプレーした。 

 大会では、日本は予選リーグで3敗し、予選敗退となった。それでも日本ラグビーフットボール協会のホームページには「それまで“親善試合”でしか世界各国と交流してこなかった日本にとって、世界の本当の強さ、パワーを体感して、厳しい教訓を得られたのが第1回W杯の収穫だった。この教訓を噛みしめた代表メンバーの中から、朽木英次を始め、FWで藤田剛、大八木淳史、林敏之、シナリ・ラトゥ、バックスで平尾誠二、松尾勝博といった面々が4年後の第2回大会の中核に成長。ジンバブエを破って、日本にW杯での初勝利をもたらすことになる」とある。

 2015年の前回大会では、日本は南アフリカに奇跡の大逆転劇を収めるなど、歴史的な3勝を挙げた。今回の第9回大会では、ベスト8進出を目指している。ここまで強くなったのも、歴代の選手たちが礎を築き、つないできたからだろう。

 どちらかといえば、德島県はラグビー後進県かもしれない。しかし、第1回大会の日本代表主将が德島出身というのは、誇らしいことではないだろうか。そう思うと、今回のワールドカップも、なぜか関心が増し、ワクワクしてくる。(卓)