昨年6月 2018ジャパンカップ徳島大会、日本対ドイツの様子=アスティとくしま

 2020年東京五輪で、ドイツのハンドボール男女代表チームによる事前キャンプが徳島県内で実施されることが内定した。飯泉嘉門県知事が、19日に開会した県議会6月定例会の所信表明で明らかにした。既にドイツの柔道とカヌーの事前キャンプ開催が決まっており、今回の内定で県が同国との間で誘致を進めてきた全競技種目で行われる見通しとなった。

 県によると、事前キャンプの会場は、昨年6月にドイツ代表が日本代表との対戦に合わせて来県した際、練習施設や滞在環境を視察した鳴門市になる見込み。男女代表チームの五輪出場が決まった時点で、基本協定を締結する。6月上旬にドイツ・ハンドボール連盟の責任者と合意に至った。

 代表チームが東京五輪に出場するには▽20年1月のヨーロッパ選手権で五輪出場権のない国の中で最上位国になる(男子)▽19年11月の世界選手権で五輪出場権のない国の中で最上位国になる(女子)―などが条件となる。

 同国は男女とも世界ランキング1位で、16年のリオデジャネイロ五輪では男子が銅メダルを獲得した。女子は出場していない。

 県は事前キャンプの徳島誘致についてドイツの柔道とカヌー代表のほか、カンボジアの水泳代表とも協定を結んでいる。

県内の選手ら「トップレベルの技を見たい」

 2020年東京五輪で、ドイツのハンドボール男女代表チームの事前キャンプ地に徳島県が内定した19日、県内の選手や関係者からは「トップレベルの技を見たい」「競技の普及につながればうれしい」と期待の声が上がった。

 徳島市であった県協会の小中学生向け教室で指導していた辻裕さん(27)=椿町中教諭=は「県内ではまだ盛んな競技とは言えないので、これを機に競技人口が増えてほしい」。城西中3年の新居崎夢叶さん(15)は昨年6月に徳島市で開かれた男子の日本対ドイツ戦を振り返り「ドイツの選手は体が大きくプレーに迫力があった。トップレベルの選手を再び見られるのはうれしい」と喜んだ。

 県高校総体で4年連続10度目の優勝を果たした徳島市立男子の岩本靖史監督(52)は「生徒には世界のレベルを感じるとともに、大きな目標にしてほしい」と語った。

 憧れの選手は男子のゲンスハイマー選手という池田高女子ハンドボール部の岡田みなみさん(17)=3年=は「徳島を選んでくれてよかった。間近で練習が見たい」。

 事前キャンプ会場となる予定の鳴門市では、市スポーツ課の藤瀬蔵課長が「鳴門らしいおもてなしで迎え、これまで育んできたドイツとの交流をさらに深めたい」と話した。