梅雨入りが2週間以上遅れ、雨不足で枯れ始めたサツマイモの苗=鳴門市里浦町

 四国地方の梅雨入りが、平年(6月5日ごろ)より2週間以上遅れている。徳島県内は21日もまとまった雨は降らず、梅雨入りはこれまでで最も遅い22日以降となる見通し。少雨の影響で特産のサツマイモの生育に遅れが出始めており、他の作物も生産量の減少や品質の低下が懸念されている。

 徳島地方気象台によると、四国地方の梅雨入り時期(確定値)で最も遅かったのは1967年の6月21日ごろ。この年の梅雨明けは7月13日ごろで梅雨の期間も短く、県内の降水量は平年を大きく下回った。10ミリ以上降った日は6、7月合わせて6日しかなかった。

 今年は上空の偏西風が平年より南を流れており、梅雨前線が四国付近にまで北上しにくい状況が続いている。21日は湿った空気の影響で雲が広がるものの、降水確率は10~30%。この先1週間で雨の予報は22、27日だけで、気象台は「まずは22日が梅雨入りを判断する一つのタイミング」としている。

 6月(20日時点)の降水量は、徳島市78・5ミリ(昨年同期128・0ミリ)、三好市池田町58・0ミリ(132・5ミリ)、美馬市穴吹町62・0ミリ(166・0ミリ)など、雨量計のある9観測地点のうち6地点で昨年同期を下回っている。5月は池田、穴吹、那賀各町など7地点で平年を割り込んだ。

 JA全農とくしまなどによると、雨不足でサツマイモの生育が遅れており、形が悪くなって品質が低下する恐れもある。少雨が続いた場合、露地物のスダチの落果が増えて収量が減り、成長期に当たる7月の生育が悪くなる。ナシも小ぶりになると予想される。

 サツマイモ畑が広がる鳴門市里浦町では、至る所でスプリンクラーがフル稼働。武林勉さん(59)の畑では植えたばかりの苗が枯れ始め、「40年近く育てているが、こんな経験は初めて」と表情は険しい。

 約560戸が露地物スダチを栽培する神山町では、欧州に輸出するために手入れをしていた男性(68)が「雨が降らないと品質に影響する」と話した。