徳島県が未婚・晩婚化に歯止めをかけようと2016年7月に設けた婚活支援拠点「とくしまマリッジサポートセンター(マリッサとくしま)」(徳島市)が開設から半年を迎えた。これまで計51組のカップルが成立し、初年度の目標50組を達成。2月6日には初めて夫婦も誕生した。婚活を応援するボランティア「阿波の縁結びサポーター」の活躍もあって、順調な滑り出しとなっている。
マリッサとくしまは登録会員同士のマッチングや出会いイベントの企画を中心とした事業を展開している。お見合いの登録会員は5日時点で316人(仮登録を含む)。引き合わせた45組のうち12組が交際を始めた。
歴史に関心の高い男女を集めた徳島中央公園散策ツアーや関東在住女性と県内男性との観光地巡りなど工夫を凝らしたイベントも次々と打ち出し、これまで延べ229人のイベント参加者から39組のカップルも生まれた。
多くのカップル成立を支えるのがサポーターだ。異性に声を掛けられない参加者に「話しておいで」と背中を押したり、互いの思いを測りかねている男女の間に入って気持ちを確認したりとキューピッド役を担う。メールや電話で継続的に相談に乗ることもある。
マリッサとくしまでの出会いから6日に入籍した徳島市西新浜町1の調理師小西貴史さん(41)は「プロフィルで趣味が同じ旅行と知ったのがきっかけ。登録して本当に良かった」。看護師で妻の博子さん(38)も「県の運営なので安心だった。笑顔の絶えない家庭にしたい」と喜ぶ。
一方で課題となるのは登録者数で、初年度400人の目標に届いていない。特に女性が118人と男性198人に比べ少なく、今後は病院など女性の多い職場への働き掛けを強めることにしている。
県次世代育成・青少年課の川村美樹課長は「真剣に結婚を望む会員が多く、サポーターの活躍もあってうまくいっている。ぜひ多くの独身男女に利用してもらいたい」と会員登録を呼び掛けている。