阿波踊りをテーマにした短編映画「ぞめきのくに」が8月中旬以降、徳島市を舞台に撮影される。北島町出身の作曲家川人千慧さん(33)が所属する映像制作会社・ムサシノキネマ商会(東京)が手掛け、10月ごろの完成を目指している。県内から出演者を募っており、30日にオーディションがある。
東京から徳島市に転校して文化の違いに戸惑う女子高生が、有名連の練習に参加して踊りの魅力に引き込まれていくストーリー。個性的な連員に支えられながら、生きる目標を見つけた主人公が成長する様子を描く。
徳島市を中心にロケを数日間行い、阿波踊り本番の演舞場でもカメラを回す。20分にまとめて国内外の映画祭に出品し、県内でも上映する。
川人さんから阿波踊りを紹介された友利翼監督(36)が昨年5月、ロケを支援している県ロケーション・サービス(徳島市)に協力を依頼。徳島を何度も訪れる中で、昨夏見物した阿波踊りの迫力に心奪われて撮影を決意した。
長編版も製作し、来年の全国公開を予定している。友利監督は「徳島が誇る伝統芸能を世界に発信し、地域を盛り上げたい」と話している。
募集している配役は▽主人公が徳島で初めて出会う有名連の女子高生(15~23歳)▽有名連の若手男性リーダーの藍染職人(18~28歳)▽女子高生の母(35~45歳)。高校の先生や同級生、住民役も募っている。演技経験は問わない。
オーディションは30日午後5時から、徳島市のとくぎんトモニプラザ。問い合わせはムサシノキネマ商会のメール<tomori_tsubasa@yahoo.co.jp>。