つるぎ高校(つるぎ町)は14日、建築クラブの生徒が手掛けた、徳島藩筆頭家老・稲田家と次席家老・賀島家の屋敷門の木製模型を県立博物館に寄託した。模型は4月ごろから同館の常設展示室で公開される。
模型を作ったのは建築クラブに所属する建設科建築コースの2、3年生8人。当時の絵図や文書、写真などから図面を作成し、ケヤキやヒノキを使って50分の1の縮尺で再現した。
この日は、同館の湯浅利彦館長らが同校を訪れ、建築クラブの安友哲平部長(17)=3年=に資料寄託承諾書を手渡した。
湯浅館長は「細かいところまで丁寧に作られている。武家屋敷がどのようなものであるかを伝える大事な資料だ」と評価した。
同校3年で同クラブ副部長の十川七海さん(18)と笠井久未佳さん(18)は「後世に残るような模型を作りたかった。多くの人に見てほしい」と話した。
生徒が模型作りに取り組んでいることを知った同館の学芸員が、同校に寄託を依頼した。
同館や同校によると、県立博物館へ県内の高校が模型を寄託したのは、旧貞光工業高(現つるぎ高)の徳島城天守閣、旧徳島工業高(現徳島科学技術高)の徳島藩江戸上屋敷に次いで3例目という。