参院選に立候補した石川新一郎(左上)
 高野光二郎(右上)松本顕治(左下)
 野村秀邦(右下)の4氏(届け出順)

第25回参院選が4日、公示され、21日の投開票に向けて17日間の選挙戦に入った。2016年の前回に続いて合区となる「徳島・高知」選挙区(改選数1)には、立候補が締め切られた午後5時までに▽石川新一郎(65・NHKから国民を守る党新)▽高野光二郎(44・自民党現=公明党推薦)▽松本顕治(35・無所属新)▽野村秀邦(69・無所属新)の4氏が届け出た。自民現職の高野氏と、野党統一候補の松本氏による事実上の一騎打ちとなる。憲法改正や10月に予定されている消費税増税、年金問題などを主な争点に、与野党が改選124議席を巡って攻防を繰り広げる。

 「徳島・高知」選挙区の受け付けは高知県庁1階の正庁ホールで行われた。高野、松本両陣営は「選挙の七つ道具」と呼ばれる公給物品を受け取ると、高知市で出陣式。第一声で決意を述べた後、選挙カーを走らせた。

 高野氏は「この国の真の自立が必要」と強調し、食料やエネルギーの自給率を高める取り組みを進めると訴える。合区の解消を掲げているほか、南海トラフ巨大地震対策や社会保障の充実も主張している。

 農林水産政務官としての実績や行動力をアピール。両県の国会議員や地方議員らを頼って浸透を図っている。連立政権を組む公明党からも推薦を受け、支持拡大を目指す。

 松本氏は「うそをつき、改ざんをするような政治を続けさせていいのか」と安倍政権を批判する。消費税増税への反対や大学の学費軽減、最低賃金の引き上げなどを訴えている。

 野党統一候補として共産党公認から無所属に切り替え、両県の野党各党や市民団体から支持を受けている。各地で小まめに集会と街頭演説を行い、政権への批判票の取り込みや無党派層への浸透に力を注ぐ。

 石川氏はNHKの受信料制度への異議を主張している。野村氏は原発の廃止などを掲げている。

 徳島、高知両県合わせて約1万1249平方キロの広大な選挙区で、候補者が両県を行き来する選挙戦が展開される。いずれの候補も徳島での知名度が低く、どこまで浸透できるかが勝敗の鍵を握りそうだ。合区で行われた前回参院選の投票率は高知が全国最下位(45・52%)、徳島がワースト2(46・98%)で、今回も投票率の低下が懸念されている。

<高野氏の第一声> 令和の時代を迎え、この国の真の自立に向けてチャレンジしたい。農林水産業や技術、サービスに磨きをかけ、地産地消、地産外商にしっかりと取り組んで経済基盤を確立する。自分たちの国は自分たちで守る、自分たちの国は自分たちでつくるという気概を持って、最高法規である憲法を皆さんと一緒につくっていきたい。

<略歴>たかの・こうじろう 東京農業大農学部卒。衆院議員秘書、高知県議会議員を経て、2013年の参議院選挙で初当選。参議院自民党政策審議会副会長などを歴任し、18年から農林水産政務官。高知市札場。

<松本氏の第一声> うそをつく現政権に、戦争を無くすと誓った憲法を改正させてはならない。消費税を増税し庶民に負担を押し付けるのではなく、減税の恩恵を受けた大企業や富裕層が負担すべきだ。確保できた財源で、年金の底上げや国保負担の引き下げを行う。中小企業などが賃上げできるよう支援する。政治を変えて暮らしを良くしよう。

<略歴>まつもと・けんじ 高知大人文学部卒。高知県教組の自動車共済代理店を経て、2016年から共産党高知地区委員会に勤務。17年から共産党高知県委員会常任委員。福岡県出身。高知市西塚ノ原。

<略歴>いしかわ・しんいちろう 産業能率短期大能率科卒(現自由が丘産能短期大)。民主音楽協会職員を経て、1997年に埼玉県富士見市議に初当選し3期務めた。宮城県出身。埼玉県朝霞市根岸台。

<略歴>のむら・ひでくに 日本大法学部卒。食品会社の営業職などを経て、1979年に医療機器販売会社(東京都)を立ち上げ、2014年まで経営を続けた。作家。美波町出身。東京都練馬区南田中。