三芳菊酒造(三好市池田町)は、純米大吟醸「三姉妹のお酒」を造った。杜氏も兼ねる馬宮亮一郎社長(49)の3人娘がこの冬、手塩に掛けて仕込んだ。女性が飲みやすい軽やかな味わいで、18日に市内で開かれる「四国酒まつり」で初めてお披露目される。
手掛けたのは▽長女綾音さん(19)=東京農大醸造科学科2年▽次女織絵さん(18)=池田高校3年▽三女胡春さん(15)=池田中学校3年。
3人は昨年12月下旬から今年1月にかけて、蒸した米に麹菌を混ぜる「麹」作りや、麹に酵母や水などを加えて日本酒のもととなる「酒母」作り、酒母に蒸し米、水、麹を加えていく「仕込み」の作業を一緒に行った。
父親亮一郎さんが発案した。3人が以前から家業を手伝っており現役農大生による日本酒が国内でほとんど販路に乗っていないことから「若い女性、しかも姉妹が造る清酒があってもいいのでは」と思い付いたという。
東みよし町産の酒米「山田錦」を使い、アルコール度数は15度。フルーティーで軽やかな女性向けの仕上がりという。一升瓶(4320円)と720ミリリットル瓶(2160円)の2種類=写真(右)。ラベルの字は織絵さんが手掛け、クラシックな洋装の3人のイラストや、写真も載せた。
酒まつり当日は、試飲会場のサンライズビル(同市池田町マチ)で味わえ、在庫がある間は市内の酒販売店でも取り扱う。
織絵さんは「3人とも未成年なので飲めないけれど、とても香りの良いお酒ができた。ぜひ味わって」と話し、酒まつりを心待ちにしている。