パック詰めをする彩農家。手前が「マイクロ葉わさび」で、奥が通常サイズ=上勝町正木のJA東とくしま上勝支所

パック詰めをする彩農家。手前が「マイクロ葉わさび」で、奥が通常サイズ=上勝町正木のJA東とくしま上勝支所

 葉っぱビジネス「彩(いろどり)」の販売支援を行う上勝町の第三セクター・いろどりは、新たなつまもの「マイクロ葉わさび」の販売に乗り出した。これまで出荷できなかった規格外の小さいサイズを商品化した。上品な彩りを演出し東京都内の料亭などでの販売増を目指す。

 「マイクロ-」は、長さが約5センチ、約3・5センチの2サイズがある。高級感を出すため、葉や茎の長さを丁寧にそろえ、黒の専用のパックに敷き詰めている。

 現在17軒が出荷し東京・築地市場に卸している。通常サイズよりも高値だが、東京都や石川県の高級料亭、フレンチレストランから注文が相次いでいる。

 葉わさびは、彩農家がハウスで栽培し、12月~5月の主力商品になっている。料理に敷いたり、調理したりして活用され、これまでは葉が7センチ~16センチのサイズを出荷している。

 いろどり社員らが規格外の葉の活用法を考えていたところ、町内のイタリアンレストランから「洋食料理にも使える小さなつまものがほしい」という声があり、商品化に取り組んだ。

 20日には、同町正木のJA東とくしま上勝支所で、出荷方法を学ぶ講習会が行われ、11人が参加した。いろどりで活動する地域おこし協力隊の水澤莉奈さん(26)=同町正木=に教わりながら、参加者は葉のサイズを定規で測ったり、ハサミで茎を切ったりしてパックに詰めていた。

 彩農家の田村晋(すすむ)さん(54)=同町正木=は「手間は掛かるが、かわいらしい見た目の商品ができた。葉の使い道が広がってうれしい」と話した。