殺菌のため湯通しされる麻=美馬市木屋平

 皇居で11月に行われる大嘗祭に調進する麻織物「麁服」の素材になる麻を抜き取る「抜麻式」と、抜き取った麻を湯通しする「初蒸式」が15日、美馬市木屋平であり、関係者約40人が出席した。

 抜麻式では、白装束を着たNPO法人あらたえ(美馬市)の役員3人が、約600平方メートルの畑で3メートルほどに育った麻を丁寧に抜き取った。

 初蒸式では、6束に分けた約120本の麻を、湯を張った木おけに浸して殺菌した。

 畑では4月上旬に麻の種がまかれ、ボランティアらが24時間体制で管理してきた。NPO法人あらたえによると、適度な雨や日照に恵まれたため生育は順調で、良質な麻が期待できるという。

 NPO法人あらたえの西正二理事長(77)は「立派な麻糸を作って引き渡したい」。代々調進してきた三木家の28代目当主、三木信夫さん(82)は「元気に育ってくれた。引き続き作業を完遂したい」と話した。

 麻は天日干しや発酵などを経て8月上旬、美馬市内の三ツ木八幡神社で麻糸に紡ぐ「初紡式」を行う。9月上旬に吉野川市の阿波忌部麁服調進協議会に渡され、献上品の反物に仕上げられる。