「ちゃぶ台返し」と思いきや、レコードプレーヤーの回転盤のことだった。徳島県が、情報発信・交流拠点として昨年2月に東京・渋谷に設けた「ターンテーブル」。こうなるのを見越して名付けたのではなかろうが、昨年度の赤字は、目が回るほどの額である

 当初の赤字見込みは100万円だったが、3796万円にも膨れ上がった。県が運営を委ねる民間業者がこれをかぶるから、と見過ごすわけにはいかない。この事業には県から多額の税金がつぎ込まれている

 業者が探してきたビルの改修に2億3千万円。ビルの年間賃借料5千万円のうち3千万円を実質支払うことになっている。県も相当の責任を負っているのだ

 にもかかわらず、県議会で売り上げの経過を示さず、年間の運営状況をまとめた資料は不十分極まりない。いい加減に税金が使われていると思うと、腹が立つやらあきれるやら。ちゃぶ台をひっくり返したい気分になる

 この事業には数々の疑問が呈されてきた。それでもお構いなしに突っ走る。都合の悪いことは表に出さない。これが飯泉嘉門知事の言う「新次元の行政手法」なのか

 徳島の豊かな食を載せたテーブルを囲んで濃密な時間を過ごしてもらい、徳島への回帰(ターン)を促そうというターンテーブル。レコードから美しい音色が聞けるのはいつの日か。