2年前に開業した自身の店で靴を磨く徳山さん=阿南市のアピカ内

 元銀行マンが阿南市で経営する靴修理と靴磨きの専門店が人気を集めている。靴好きが高じて腕を磨き、2年前に起業。県南に同様の店がないこともあって近隣住民から「長年履き慣れたお気に入りの靴が新品のようになる」とありがたがられている。

 店は「シューズ・マイスター」で、徳山知志さん(33)=徳島市吉野本町6=が阿南市西路見町のショッピングセンター「アピカ」の中央玄関入り口横に間借りして経営している。革靴のかかと部分の付け替えや靴底の張り替えといった修理のほか、靴磨きをする。

 徳山さんによると、靴磨きを有料で本格的に請け負う店は県内で初めて。クリーナーで汚れを取り、革に栄養を与えて補色し、馬毛ブラシでブラッシングすることで新品のようになる。

 徳山さんは徳島市出身で琉球大を卒業後、徳島銀行に就職。もともと起業するのが夢で、行員時代に趣味だった靴磨きの店を出そうと思い立った。靴好きの上司が「徳島には靴を磨いてくれる店がない」と嘆いていたのもきっかけになった。

 2012年から、徳島市にあった靴工房で靴作りと靴修理を教わり、14年9月末に徳島銀を退職。とくしま産業振興機構の経営相談窓口「よろず支援拠点」を通じ、店舗デザインの専門家を紹介してもらい、約300万円の設備投資で14年12月にオープンさせた。

 靴磨きは千円から。多いときで1日20件ほどの注文があり、リピーターも付いた。高知県から足を運ぶ人もいる。今夏には徳島市の秋田町に2店目を開業しようと計画している。

 徳山さんは「健康のためにもきちんとした靴をきちんとした状態で履いてもらいたい。手入れが面倒なときや難しい場合に利用してもらえれば」と話している。