徳島県警は2017年度、徳島東署の秋田町交番(徳島市秋田町3)と新町交番(同市新町橋1)を統合し、同市紺屋町周辺の商業ビルに「テナント型交番」を新設する。1交番当たりの警察官を増やすことで複数の事案に同時に対処できるようにし、施設の整備や維持にかかる財政負担も減らす。今夏の運用を目指す。

 県警によると、秋田町交番は1970年、新町交番は71年に設置され、現在3人ずつの警察官が配置されている。老朽化した両交番の統合は、2004年度に策定された交番などの再編計画で検討課題に挙がっていた。

 統合後の交番での警察官数は、現在の倍に当たる6人前後になる見通し。場所の選定に当たっては、繁華街に近く、両交番の中間にあることを考慮した。テナント型にすることで整備費を抑えられるほか、周辺環境の変化に合わせて移転もしやすいという。両交番が移転を検討している商業ビルでは、1階の約180平方メートルを使う。

 県警は、県の17年度当初予算案に、改修費と賃料として約2千万円を計上した。具体的な場所は、県議会の議決を経て予算が成立した段階で公表する。秋田町、新町両交番跡地の利活用方法は未定。

 県警警務課は「交番の体制が強化され、事件事故などに柔軟に対応できるようになる。今夏の阿波踊り前の運用を目指したい」としている。