万歳三唱で当選を喜ぶ高野氏(中央)=21日午後8時10分ごろ、高知市はりまや町

三木亨氏

 第25回参院選は21日、投開票された。安倍政権下での憲法改正に前向きな「改憲勢力」は85議席に達せず、非改選79議席と合わせて3分の2(164議席)を割り込んだ。自民、公明両党は目標とした改選過半数の63議席を上回ったが、自民党は改選議席より減らした。公明党は伸ばした。立憲民主党は議席倍増をうかがう。国民民主党は改選議席に届かない。共産党は議席を増やせず、日本維新の会は伸長させた。政治団体「れいわ新選組」は議席を獲得した。2016年の前回参院選に続いて合区となった「徳島・高知」選挙区(改選数1)は、自民党現職の高野光二郎氏(44)=公明党推薦=が25万3883票を獲得し、野党統一候補で無所属新人の松本顕治氏(35)に5万2063票差をつけて再選を果たした。投票率は徳島が38・59%で過去最低を更新し、都道府県別で最低となった。高知は46・34%だった。

 「徳島・高知」選挙区の開票は、徳島県では午後9時前から、高知県では午後8時から始まった。高野氏は午後8時すぎに早々と当選確実となった。

 高野氏は徳島県で11万6410票を獲得し、次点の松本氏を3万2778票上回った。市町村別の得票でも全市町村で松本氏を抑え、最多だった。一方、高知での得票は13万7473票と、松本氏と1万9285票差。安芸市では松本氏の得票が高野氏を上回った。

 高野氏は、徳島県選出の自民党現職、三木亨氏(52)との候補者調整の結果、昨年12月に選挙区の公認候補に決まった。合区解消や社会保障の充実、南海トラフ巨大地震対策などを訴え、農林水産政務官としての実績を強調。両県の国会議員や自民系県議、首長らの支援を受け、組織力を生かした戦いを展開した。

 知名度の低い徳島での浸透を課題とし、党幹部や閣僚が次々と来県して支持を呼び掛けた。推薦を得た公明党とも連携して県内で終始リードを保った。

 松本氏は3月に共産党公認として出馬表明。野党の中央レベルでの調整で野党統一候補になると、無所属に切り替えた。老後資金2千万円問題を指摘して政権批判を繰り広げ、消費税増税への反対などを訴えたが、届かなかった。

 野党共闘の土壌がある高知では一定の成果があり、高野氏に迫ったが、徳島では共闘が十分に機能するには至らなかった。野党が松本氏で一本化したのは5月下旬で、統一候補として活動する時間が短かったことも響いた。

 NHKから国民を守る党新人の石川新一郎氏(65)と無所属新人の野村秀邦氏(69)は及ばなかった。

 たかの・こうじろう 東京農業大農学部卒。衆院議員秘書、高知県議を経て、2013年の参院選で初当選。参院自民党政策審議会副会長などを歴任し、18年から農林水産政務官。高知市札場。当選2回。

■比例代表、三木氏が再選

 参院選比例代表に立候補していた自民党現職の三木亨氏(52)が21日、再選を決めた。

 三木氏は徳島選挙区で1期務め、合区の「徳島・高知」選挙区での立候補を目指したが、調整の結果、比例に回った。今回、合区選挙区で公認漏れした候補者を救済するため、自民党主導で比例に新設された、非拘束名簿式とは別に優先的に当選する「特定枠」で処遇されていた。

 共産党が比例に擁立していた党徳島県平和運動部長の新人山本千代子氏(70)は落選した。

 みき・とおる 中央大法学部卒。会社員を経て2007年から2期6年間、徳島県議を務め、13年の参院選で初当選。財務政務官などを歴任し、17年から参院自民党副幹事長。吉野川市鴨島町喜来。当選2回。