写真を拡大 「ルパンの娘」で唐突にミュージカルを繰り広げる大貫勇輔さん’と深田恭子さん(ⓒフジテレビ)

 7月期のテレビドラマもほぼ出そろった中で、荒唐無稽なストーリーとクセ者ぞろいの俳優陣による演技合戦が楽しいフジテレビ「ルパンの娘」から目が離せません。特に主演の深田恭子さんと唐突にミュージカルを繰り広げる大貫勇輔さんの存在感が圧倒的で、ルパン三世さながらに心を盗まれてしまいました。

 「ルパンの娘」は、泥棒一家に生まれた深田さん演じる三雲華と、警官一家に生まれた瀬戸康史さん演じる桜庭和馬の恋の行方を中心に描かれています。「Lの一族」と呼ばれる泥棒一家が毎週、大きな盗みのヤマに挑みながら、警察が追っている難事件を同時に解決するという胸のすく展開も見どころです。

 深田さんの家族を演じる渡部篤郎さんと小沢真珠さん、栗原類さん、どんぐりさん、麿赤児さんをはじめ、瀬戸さんの上司役の加藤諒さんら、一般的なドラマでは浮いてしまいそうな「濃い」面々が生き生きと演じています。逆に瀬戸さんの母親役のマルシアさんは、普段とは違うクールな演技で存在感を発揮しています。

写真を拡大 「ルパンの娘」で唐突にミュージカルを繰り広げる大貫勇輔さん’と深田恭子さん(ⓒフジテレビ)

 主演の深田さんは1月期の「はじこい」での熱演も記憶に新しいところですが、独特の浮世離れした空気感で現実にはあり得ない役柄にリアリティーを与える存在感はさすがといえます。盗みの仕事をする時にまとうセクシーなコスチューム姿も含め、深田さんにしか演じられない役どころと言っても過言ではないでしょう。

 その深田さん演じる華が「敵同士」である和馬との恋に「ロミオとジュリエット」のように悩んでいると、必ず現れるのが大貫さん演じる円城寺輝です。円城寺が華の心の内を代弁するように歌い始めると、華も押し殺していた気持ちを語り始め、2人で一緒になって歌い踊った後には華の進むべき道が開かれます。

 特筆すべきは大貫さんの伸びやかな歌声とスピンや倒立回転を軽々とこなすダンススキルの高さです。プロフィルによると、体操一家に育ったサラブレッドで、7歳から母のスタジオでダンスを始め、17歳からプロダンサーとして数々の舞台やミュージカルに出演してきたとか。偶然とはいえ、その経歴はどこかドラマに出てくる一家と重なるものがあります。

写真を拡大 「ルパンの娘」のメインビジュアル(ⓒフジテレビ)

 第2話では歌唱シーンにカラオケ映像のような歌詞が表示されるなど演出がパワーアップしていて、今後どこまでエスカレートしていくかも楽しみの一つといえるでしょう。荒唐無稽なドラマの中でも突出して浮世離れした展開に、SNSでも徐々に反響が広がっており、今後さらに話題になることは間違いないでしょう。

 華と幼なじみで世界を飛び回る泥棒の円城寺。海外での仕事を終えると真っ先に華の元に駆け付け、その心情を誰より理解していることからも、特別な思いを抱いている可能性があると思います。今後、和馬を巻き込んだ三角関係はあるのか、はたまた報われぬ思いを抱えたまま華を見守り続けるのか。円城寺を応援しながら見守りたいと思います。(R)