溶連菌は小児の細菌性咽頭炎や扁桃炎の原因として最も多い細菌です。症状や咽頭所見から溶連菌を疑えば、迅速診断キットを使用して診断を確定します。

 診断確定後はすみやかに抗菌剤を投与します。抗菌剤投与後2~3日以内に解熱し、臨床症状は改善します。ただあまり早くに抗菌剤を中止すると再発することや咽頭に溶連菌が残る場合があります。溶連菌に対しては抗菌剤を7~10日間投与する必要があります。薬剤投与後1~2日して解熱していれば他に伝染することはないので集団生活は可能です。

 溶連菌感染症にはその急性期に扁桃周囲膿瘍や咽後膿瘍、化膿性頸部リンパ節炎、副鼻腔炎、中耳炎などを合併することがあります。合併した疾患によって追加の治療が必要となります。

 溶連菌感染症は抗菌剤を投与しなくても3~5日で自然に解熱して約1週間で治癒すると言われます。しかし治癒しても咽頭から溶連菌が除去された訳ではありません。発熱などが再発する可能性があり、周囲へ溶連菌を伝搬する危険性があります。

 さらに溶連菌には非化膿性の続発症としてリウマチ熱や急性糸球体腎炎が発生することがあります。リウマチ熱は咽頭炎から2~3週間後、糸球体腎炎は1~2週間後に発病することがあります。抗菌剤を十分な期間投与することによってリウマチ熱は予防出来ます。

 溶連菌感染症の流行は高熱を特徴とする夏かぜウィルスの流行と重なります。正確な診断をして、十分な期間の抗菌剤投与で流行を阻止し、併発症を予防することが大切です。