一人芝居「宿命の巡礼歌」を熱演する瀬戸内さん=阿南市コスモホール

 元宝塚歌劇団トップスターの瀬戸内美八さん(徳島市)が出演する一人芝居「宿命(さだめ)の巡礼歌~傾城阿波の鳴門より」が26日、阿南市羽ノ浦町の市情報文化センターコスモホールであった。2回の公演に計約800人が訪れ、瀬戸内さんの情感の込もった熱演を楽しんだ。

 人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」で描かれる親子の情と悲哀をモチーフに、「江戸時代に活躍した劇作家近松門左衛門なら、どう表現するか」という視点を交えたストーリー。瀬戸内さんは歌や踊りを交えながら、十郎兵衛、お弓、近松の3役を早変わりで演じた。

 両親を探してつらい旅を続けるお鶴の心情を、義太夫三味線で哀感たっぷりに表現。娘とは知らずに、お鶴を殺してしまった十郎兵衛が心情を語る場面では、涙を流す観客の姿も見られた。

 森真弓さん(59)=藍住町矢上、介護士=は「瀬戸内さんの芝居には迫力があり、とても楽しめた」と話した。

 「宿命の-」は2014年から東京や大阪で上演されており、県内では今回が初上演。阿南市合併10周年記年事業として催された。