鳴門高監督の森脇稔さん

 マウンドで喜びを爆発させるナインをにこやかに見守った。2007年に母校で2度目の監督に就き、10年に初めて徳島大会で優勝してから8度目の夏制覇。甲子園出場を決める勝利は何度体験しても格別のようで「うれしいの一言」としみじみと語った。

 今のチームは、エース西野や主砲の浦ら昨夏の甲子園経験者が多く残った。しかし、秋と春の県大会では力を出し切れず、上位に入れなかった。「3年生がまとまって力を出さなければ甲子園へは行けない」。最上級生を中心としたチームワークの必要性を説いてきた。

 最激戦ゾーンに入った今大会は、県内の好投手を次々と打ち破った。西野が5試合を一人で投げ抜いてチームを引っ張り、ピンチでは声を掛け合った。決勝では練習していないというスクイズでも得点し「よく対応してくれた」と、ノーシードから頂点へ駆け上がった選手たちの成長を実感する。

 「継続は力なり」が指導のモットー。校歌の一節にある「岩をも砕く不断の力」のように、こつこつと同じ練習をやり続けることが大きな力になると信じている。「続ける中で日々の変化を感じ取れるようになってくれれば」と願う。

 夏の甲子園の戦績をみると初戦を勝ったときに8強へ進んでいる。監督として春夏通算10度目の節目。県大会同様に堅実な野球を貫き、3年ぶりの初戦突破に照準を合わせる。鳴門市撫養町で妻と2人暮らし。58歳。