四国大人間生活科学科准教授 有内則子さん(45)

 県内で行われる藍染関連のイベントや講座などには、たいてい登場する。四国大人間生活科学科准教授の有内則子さん(45)=徳島市国府町東黒田=は、藍染の振興や研究に欠かせない存在で、藍染作家としても意欲的に活動している。

 藍染に関する授業は週に5こま。原料のタデアイの栽培、学内の藍染専門施設「藍の家」での染色、ゼミ生の指導など幅広い。

 作家としては絞り染めを得意とする。「愛着を持って長く使ってもらえるようなものを生み出したい」と模索の日々が続く。

 四国大の学生時代に藍染と出合ってから四半世紀。日本各地はもちろん海外からも同大学を訪れる研究者らと交流し、阿波藍や藍染への関心の高さに驚かされている。

 2017年からは中央アジアのキルギスにも活動の場を広げた。1年に2週間ほど滞在し、藍建ての技術を指導している。

 キルギスでは「ウスマ」という藍植物を使って羊毛を染める。以前は生葉染めの技術しかなく、濃い藍色が出せなかった。また、生葉が収穫できない冬場は作業を休止。染色可能な繊維も羊毛や絹に限られ、木綿や麻は使えなかった。

有内さんの絞り染め作品。柄も多彩だ

そこで、濃い色に染められる藍建てに大きな期待が懸かる。「キルギスの人たちが藍建てをマスターすれば、年間を通じてあらゆる繊維を濃淡自在に染めることができ、商品の幅が広がる」と有内さんは夢を膨らませる。

 キルギスには琵琶湖の9倍の大きさのイシククリ湖がある。青く透き通った水をたたえるこの湖はキルギスを代表する観光地。有内さんは「ジャパンブルーを生んだ技術で『イシククリブルー』を世界に発信する手助けをしたい」と話している。