参院本会議に臨むれいわ新選組の(左から)木村英子氏、(1人おいて)舩後靖彦氏=1日午後

 参院選で「れいわ新選組」から当選した重い障害を持つ新人議員2人が1日、介助者に付き添われて初の臨時国会に臨んだ。2人を受け入れるため、国会はバリアフリー化が進み、介助者の同行をはじめ記名投票での代筆も認められた。今後、当事者自らによる政策決定の行方に注目が集まる。

 徳島県内にも2人の活動に期待を寄せる重度障害者がいる。施設や自宅を訪ねて聞いた声は切実で、改めて障害者を取り巻く環境の厳しさを認識した。

 脳性小児まひのため阿波市の障害者支援施設に入所する正木和代さん(50)は、支援制度をつくる政府などとの温度差を感じながら生きてきた。

 実家を離れての生活は20年にも及ぶ。障害者が地域の中で、健常者と共に暮らせる社会になるよう切望しているという。「政治は暗いイメージしかなかったけど、2人の当選で楽しみができた。一度でいいから自由に生活してみたい」との言葉に、胸が締め付けられた。

 筋ジストロフィー患者の内田由佳さん(37)=徳島市=は人工呼吸器が欠かせない。ヘルパーの介助を受けながら取材に応じてくれた。

 自立を希望する障害者は少なくなく、「障害者が社会人として自立できる仕組みがもっと必要だ」と話す。支援制度の仕組みや、生活のノウハウなどの情報を得るための環境整備が不十分だと指摘した。

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の長尾義明さん(71)=板野町=は「誰でも年を取れば体のどこかに不都合な部分が出てくる。バリアフリー化は障害者だけでなく社会全体のためになる」と強調した。

 国民一人一人が新人議員2人の声を「わが事」と捉え、障害者に寄り添う制度づくりが進むよう期待したい。(南志郎)