昨年デビュー40周年を迎えた歌手でタレントの円広志さん(65)が、亡き母への思いを作詞作曲した「おかんの呼ぶ声」(1500円、キングレコード)を発売し、PRのため徳島新聞社を訪れた。懐かしい母の面影や愛情に満ちた言葉をつづったバラード曲だ。5年前に母が亡くなった後、懐かしむ時間が思いかけず増えたため「母親」をテーマとした曲作りに初挑戦。昨年夏に作詞を始め、今年5月の母の日の前に仕上げた。

母の思い出をテーマに新曲を出した円広志さん

 円さんは高知県東洋町出身。歌詞の1番は、5,6歳の頃に住んでいた室戸市での思い出をモチーフにした。母と一緒に夕日に感動したり、笑顔で料理を作る母の前ではしゃぎ回ったりした場面を振り返っている。2番は社会人になってから母に諭された言葉が続く。「ケンカはするな がまんを覚えろ 嘘などつくな・・・人にはやさしく 感謝は忘れずに 真っ直ぐに生きなさい・・・」円さんはすべえの言葉を肝に銘じている。

 50代になっても幼児の頃と同じ扱いをされたという円さん。歌詞では「まだ悪ガキ扱い おこられて うれしくて」の言葉も並ぶ。円さんは「なじみやすいメロディーで、聴いてよし、歌ってよし。ただし全身からはき出すように声を出すため、少し難しい曲かも」と話している。毎週のように高知に里帰りをしており、曲が完成した時は、すぐに母の墓を参ったそうだ。「これからもずっと、この曲を歌い続けたい」と結んだ。

 円さんは1978年「夢想花」でデビューし、第9回世界歌謡祭グランプリを獲得した。作曲家としても森昌子さんの「越冬つばめ」、川中美幸さんの「ちょうちんの花」などを手掛けている。