3日に大阪市で行われた第101回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会で、徳島県代表の鳴門は大会第4日の1回戦第1試合(9日午前8時開始予定)で花巻東(岩手)と対戦することが決まり、鳴門ナインは初戦突破へ闘志をたぎらせた。大会は16日間で、6日午前9時から甲子園球場で開会式が行われる。

 鳴門は2年連続13度目、花巻東は2年連続10度目の出場。徳島県勢と岩手県勢の甲子園での対戦は夏に5度あり、徳島県勢が3勝2敗と勝ち越している。鳴門は花巻東と2013年の第95回大会の準々決勝で対戦し、4―5で惜敗。16年の第98回大会では3回戦で鳴門が11―9で盛岡大付を下した。

 大会注目の奥川恭伸投手を擁する星稜(石川)は、第2日の第3試合で旭川大高(北北海道)と対戦することが決まった。

 今春の選抜大会準優勝の習志野(千葉)は、第4日の第3試合で沖縄尚学と戦う。選抜大会4強の明石商(兵庫)は花咲徳栄(埼玉)と、強打を誇る東海大相模(神奈川)は好左腕の林優樹投手がいる近江(滋賀)と激突するなど、初戦から好カードがそろった。

 開幕試合は、八戸学院光星(青森)と初出場の誉(愛知)となった。他の初出場校では、富島(宮崎)が敦賀気比(福井)と、飯山(長野)は仙台育英(宮城)とそれぞれ顔を合わせる。

 鳴門・森脇稔監督 (2013年に続く対戦に) 因縁を感じる。粘り強く精神力も強いと思う。第1試合で涼しいのは良かった。県大会のような守り勝つ野球を目指す。
 塩唐松宏将主将  全国に名の通った伝統校とできるのは楽しみ。好投手がいる印象なので少ないチャンスで攻略できるよう、早い回から積極的な打撃をしていきたい。
 花巻東・佐々木洋監督 鳴門は打撃のチームとの印象が残っているが、今年はいい左腕がいると聞いている。走攻守の総合力を発揮し、早い回に攻略したい。
 中村勇真主将  自分たちの野球を貫くだけ。うちは力のある左右の投手がいるだけでなく打撃にも自信があるので、長打で流れをつくり得点を重ねていく。

 

 厚い投手層 粘り強い打撃 花巻東

 花巻東は岩手県花巻市にある私学。花巻商として開校した1956年に野球部ができ、大リーグの菊池雄星(マリナーズ)や大谷翔平(エンゼルス)を輩出した。夏は4強が2回、春は2009年に菊池を擁して準優勝している。

 岩手県大会1回戦は九回に追い付いて延長十回サヨナラ勝ちを収め、準決勝も逆転勝ちした。決勝は最速163キロで注目された佐々木を擁する大船渡に大勝。投手層が厚く、粘り強い打撃で2年連続10度目の出場を決めた。

 右腕の西舘は184センチの長身から投げ下ろす150キロ近い直球を武器とし、中森は左の技巧派。6試合中3試合をタイプの異なる2人のリレーで勝利した。ほかに右腕佐藤、左腕小野寺も完投能力がある。

 チーム打率は3割1分1厘。中軸を担う2年生の4番水谷の父は横浜隼人の監督で徳島市立高出身。5番田村と共に決定的な場面で適時打を放つ勝負強さがある。3番の中村主将は4割2分1厘と当たっている。4試合に出場した8番山﨑が打率5割と下位も息の抜けない打線が続く。6試合で盗塁11と機動力があり、6失策と守りも安定している。 

 

 「いいゲームに」

 

 初出場の誉との開幕戦カードを引いた八戸学院光星の武岡主将(鴨島一中出)。「まさかと思った。でも大勢の観衆の前でできるのは楽しみ。いいゲームをしたい」と気を引き締めた。

 八戸学院光星は青森大会6試合でチーム打率4割2分5厘、15本塁打。圧倒的な攻撃力を見せ、武岡も5割8分8厘の高打率で優勝に貢献した。抽選会では42番目にくじを引き「鳴門の相手が決まっていなかったので狙っていたのだが」。鳴門との対戦実現は準々決勝以降になるが「徳島の人には八戸も応援してほしい。共に勝ち上がって対戦できれば」と話した。

 

 

 屈指の好カード
 左投げの好投手、近江の林と東海大相模の強力打線の対決は初戦屈指の好カードとなった。

 昨夏の甲子園でベスト8入りに貢献し、今夏の滋賀大会も無失点だった林は「やりたかった相手で楽しみ」とにやり。多賀監督は「振ってくる、強打線を手玉に取るのが林。3年間の集大成を見たい」と期待した。

 東海大相模の門馬監督は「林君は屈指の投手。打力だけでは勝てない。総合力で勝負しないと」と警戒。中軸で主将の井上は「いい勝負がしたい」と力を込めた。

 

 大本命不在 星稜が軸 大会の展望

 第101回全国高校野球選手権大会は6日、甲子園球場で開幕する。昨夏の甲子園大会覇者の大阪桐蔭や今春の選抜大会を制した東邦(愛知)が地方大会で姿を消し、優勝争いの大本命は不在だが、大会屈指の好投手、奥川を擁する星稜が軸となりそうだ。

 奥川は150キロを超える直球に切れ味鋭い変化球を交える本格派。制球力も申し分なく、今大会の出場投手では頭一つ抜けた存在といえる。奥川を休ませるための、2番手以降の投手起用のタイミングが勝ち上がる上でポイントになりそうだ。

 星稜と同じブロックには、智弁和歌山や明徳義塾(高知)が入り、ベスト8を巡る戦いは熾烈?しれつ?を極めそうだ。

 各ブロックで初戦から強豪校同士が対戦する。神奈川大会決勝記録となる24得点を挙げた東海大相模は、経験豊富な林―有馬のバッテリーが中心の近江とぶつかる。今春の選抜大会4強の明石商は、2年ぶりの全国制覇を目指す花咲徳栄と対戦する。

 選抜大会準優勝の習志野は、選抜大会で救援として大車輪の活躍を見せたエース飯塚の起用法にも注目だ。強打の履正社(大阪)や、投打のバランスがいい筑陽学園(福岡)も上位進出を狙える位置にいる。

 初出場の誉や飯山、富島はいずれも甲子園経験豊富な学校との対戦となり、どこまで力が通用するかが楽しみだ。