7月21日に投開票された参院選の全国市区町村別投票率(選挙区)のワーストが、鳴門市の34・86%だったことが徳島新聞の取材で分かった。ワースト10には県内8市町が入っており、市区町村別のデータからも、都道府県別投票率が全国で唯一40%を切った徳島県の低迷ぶりが浮き彫りになった。

 全国1741市区町村のうち投票率が30%台だったのは32市町で、そのうち12市町が県内自治体だった。ワーストの鳴門市を筆頭に、藍住町、徳島市、板野町、上板町、小松島市が続き、ワースト6位までを県内自治体が占めた。

 全国で最も低かった鳴門市は、2017年衆院選小選挙区でも40・19%で県内ワースト2位だった。市選挙管理委員会は今回の参院選で、高校生による期日前投票所の選挙事務体験や、投開票日などを案内するシールを貼った日用品の配布などを通じ、啓発に取り組んだものの、結果には結び付かなかった。

 市選管は「これまでも投票率が低かったのでいろいろな啓発を試してはみたが、市民の関心を高められなかった。投票に足を運んでもらえるようやり方を検討する」と話す。

 鳴門は15年の県議選が無投票になるなど、県議、市議のなり手不足も深刻化している。ベテラン市議は「市内では激しい選挙戦が久しく行われていない。選挙の質の低下が市民の関心度にも影響している気がする」との見方を示した。

 今回の参院選で多くの県内選管は、地域を巡回する広報車の台数を増やしたり、移動式期日前投票所を設けて過疎地域に配慮したり、啓発活動や投票環境の改善に工夫を凝らした。

 藍住町選管の鍋島龍夫委員長は「新しい住民が増え、若い人が多いからではないか」と低投票率の原因を推測する。15年の国勢調査によると、町の平均年齢は43・6歳と県内で最も若い。次いで若い北島町、松茂町、徳島市のいずれも投票率が30%台と低迷した。鍋島委員長は「若者が政治を身近に感じられなくなっていることが、選挙離れにつながっている」と指摘した。

 政令市の行政区を含めた全国1916市区町村で比較すると、福岡市博多区が34・16%でワーストとなり、鳴門市は2位だった。