藍染の染料・すくも作りの仕事始めとなる藍の種まきが28日、上板町下六條の藍師佐藤好昭さん(54)の畑で行われた。
佐藤さんと職人7人が、自宅西側にある約6アールの畑で早朝から作業に当たった。長さ約40メートルの5本の畝に種をまき、スズメの食害や霜などから種を守るためのシートを覆った後、雨水を通す穴を開けた。
まく間隔を開けると品質向上につながりやすいとして、面積を昨年より1割ほど増やした。生育状況を調べるため、覆ったシートに穴を開けない畝も試験的に設けた。
藍は1カ月ほどで15センチほどに育ち、4月上旬に近くの別の畑に定植する。夏までに収穫して乾燥させ、9~12月に藍の葉を発酵させる「寝せ込み」を行い、すくもが完成する。
佐藤さんは「ここ数年は、収穫前の草刈りを入念にして、肥料もたくさん与えることで高品質になっている。今年もより良いものを作りたい」と意気込んだ。