昨年11月に勝浦町に移住した東京都出身の長谷川正さんが、住んでいる古民家を改修し、「おもちゃの博物館」をオープンさせた。趣味で集めた昭和初期から現代までの約100体のロボットを展示し、にぎわいづくりに一役買っている。
古民家は勝浦町沼江の西岡商店街にあり、築80年で木造2階建て延べ床面積100平方メートル。1階部分を博物館に仕立て、昔懐かしいブリキ人形から、最新の人工知能(AI)ロボットまで、所狭しと並んでいる。駄菓子を販売しているほか、地域住民らの詩や絵を展示するギャラリーも設けた。
長谷川さんは都内の土地開発会社に務め、11年前に転勤で徳島市に引っ越した。休日に訪れた勝浦町の住民の温かさや澄んだ空気が気に入り、移住を決意。昨年10月に退職し、西岡商店街の近藤茂芳会長(65)=同町沼江、金物店経営=から古民家を借り受けた。
長谷川さんは多数のおもちゃを持っていたことから「子どもたちの知的好奇心を生むきっかけになれば」と博物館を開くことにした。2月18日のオープン後、近所の子どもたちやお年寄りが訪れ、憩いの場になっている。
長谷川さんは「大人から子どもまで、ロボットで楽しく遊んでもらいたい。県外からも町に人を呼び込めるような場所にしたい」と話している。
開館時間は午前11時~午後4時半ごろ。休館日は月・木曜(4月5日までは木曜開館)。入館料は一般150円、高校生50円で、町民と小中学生は無料。