全国大会で高齢者の免許返納促進策を発表する生光学園小児童=東京都豊島区の立教大池袋キャンパス(同小提供)

全国大会で高齢者の免許返納促進策を発表する生光学園小児童=東京都豊島区の立教大池袋キャンパス(同小提供)

 生光学園小学校(徳島市応神町)の4年生が、社会問題を解決するアイデアを競う全国大会で優勝した。出場した5都府県の小中高8校の中で唯一の小学校だったが、高齢者の免許返納を促す生活支援策を提案し、独創性が高く評価された。子どもたちは快挙を喜んでいる。

 生光学園小学校の発表は、高齢者が自宅でインターネットを活用し、ロボットを操って買い物した商品をドローンで受け取ったり、医師の診療を受けられたりする体制を整備し、免許返納者の利用料金を割り引くという内容。

 児童12人が提案内容をまとめたポスターを前に、免許返納で不便になるのを懸念する高齢者の寸劇を交えて発表。来場者の投票で発表態度や独創性が評価され、鹿児島県長島町の中高生チームと同票で1位になった。

 大会「クエストカップ2018」(実行委主催)は2月24日に都内で開かれ、「教育と探求社」(東京)が本年度始めた教育プログラム参加校のうち、地方予選や校内選考で選ばれた8校の10班が出場。生光学園小は2班24人が参加し、免許返納促進策とカメのレンコン食害対策を発表した。

 同校は本年度、児童の思考力や表現力向上を目的に同プログラムに参加。児童が徳島駅前や家庭での聞き取り調査を基に、身近な人が困っている免許返納やごみのポイ捨てなど六つの問題を選んで解決策をまとめた。

 免許返納促進策を発表した林大生君(10)は「優勝できて驚いたけど、1年間頑張ってきたのでうれしい。これからもっと面白い企画を考えたり、上手に発表したりできるように勉強したい」と意欲を見せている。