交流施設「波止の家」で休憩する来島者=牟岐町沖の出羽島

交流施設「波止の家」で休憩する来島者=牟岐町沖の出羽島

 牟岐町沖の出羽島で4日、体験型観光イベント「出羽島おいでってば」(町観光協会主催)が始まった。初日は町内外から約60人が訪れ、地元食材を使った料理や島内散策を楽しんだ。今春の開催が中止された「出羽島アート展」に代わり、26日までの土日曜・祝日限定で開かれる。

 交流施設「波止の家」では、町の活性化支援に取り組む大学生グループ「ひとつむぎ」や地元高校生らが、島の暮らしなどを紹介するパネルを展示。島民へのインタビューなどを基にまとめていた冊子「出羽島図書館ききがき」(10ページ)も、今回初めてお披露目された。

 パネル、冊子とも、約50年前には島内に小学校があり、遠洋漁業でマグロ漁に出掛ける漁師も多かったことなど、島の暮らしや文化がつづられている。

 波止の家では、同町沖で捕れるレンコダイ(キダイ)をフライにしたフィッシュバーガーや、刺し身を載せた丼が食べられる。甘味があり、上品な味わいが特徴という。コーヒーなどの飲料も提供している。

 島を訪れた人たちは、国の重要的建造物群保存地区に選定された漁村集落を思い思いに散策。春の潮風に吹かれながら、旅情を感じていた。

 仕事で牟岐町に滞在中で、上司と一緒に足を伸ばした会社員石川奈美さん(32)=東京都、会社員=は「気候も暖かく、島の落ち着いた雰囲気が気に入った。こういう催しがあれば、また訪れたい」と笑顔で話した。

 5日以降は毎週土日曜・祝日の午前11時から、島内ガイドツアーを行う。18日はカラオケ大会、19日にはストーンペイントやドーナツ作り体験会がある。いずれも事前予約が必要。問い合わせや予約は町観光協会<電0884(72)0065>。