徳島市北矢三町2のアパートが全焼し3人が死傷した火災で、焼け跡から見つかった消火器3本がいずれも使われた形跡がなかったことが17日、市消防局への取材で分かった。木造の部分が多かったために火の回りが早く、住人が初期消火に当たることができなかったとみられる。

 消防局によると、最初の119番があったのは15日午後3時56分で、消防隊員は8分後の午後4時4分に到着した。しかし、その時点ですでに、火は建物全体に広がっていた。壁や床、階段などが木製で、延焼しやすかった可能性がある。

 消防法によると、アパートには各階に消火器を、各部屋に住宅用火災警報器をそれぞれ設置することが義務付けられている。消防局は警報器が設置されていたかどうか調べている。

 火災は鉄骨2階建てのアパートが全焼。焼け跡から男性2人の遺体が見つかり、住民の70代女性も重傷を負った。小学生男児の火遊びが出火原因だった可能性が浮上しており、県警が慎重に捜査を進めている。