第45期天元戦の挑戦者となった許家元さん

 「天元戦は相性の良さを感じていて、挑戦者になれてうれしい」と、笑顔で喜びを語る。

 第45期天元戦(徳島新聞社など主催)挑戦者決定戦で佐田篤史四段を破り、井山裕太天元に挑む5番勝負出場を決めた。

 天元戦は第42期から2期連続で準決勝に進出し、前期は挑戦者決定戦で敗退した。4期目の今期、やっとの思いで挑戦権をつかんだ。

 4、5歳ごろに囲碁を覚え、棋譜並べやインターネット対局で腕を上げていった。小学校卒業後の12歳で日本に渡り、師匠の高林拓二・七段(故人)の家で修業することになった。

 早起きして、掃除を済ませてから囲碁の勉強を始める。厳しい内弟子生活に慣れるのが大変だったが、兄弟子たちとたくさん打つことで実力がついた。来日して2年でプロ入りした。

 プロ入り後は高勝率を挙げており、17歳の時に新人王戦で優勝。昨年夏、七大タイトルの一つ碁聖を獲得した。「井山さんに勝てて自信になった」。プロ入り5年4カ月での七大タイトル獲得は、史上最短記録だ。

 タイトル保持者になっても、勢いは持続。今は棋聖戦と王座戦で挑戦者争いに加わっている。そして碁聖防衛戦も真っ最中。2連敗後2連勝し、最終戦に持ち込んだ。そんな中で天元戦の挑戦者になった。「厳しい戦いだが、最高のパフォーマンスを見せたい」と意気込む。

 棋士仲間から「読みが強い」と高い評価を受ける。

 趣味はバラエティー番組を見ること。東京都内在住。21歳。