設立20周年を迎えて発行された記念誌

 徳島出身とされる戦国武将三好長慶は16世紀半ば、畿内など13カ国を支配して室町幕府の実権を握る天下人となった。長慶ら三好一族の調査研究と大河ドラマの実現を目指す「三好長慶会」(出水康生代表、230人)が設立20周年を迎え、記念誌「戦国天下人 三好長慶を語る」(B5判、254ページ)を発刊した。

 長慶会は1999年7月、徳島市の出水さんら62人が三好氏顕彰を目的に結成。記念誌には会員と研究者計78人が、三好一族への思いや調査研究の成果をまとめている。会の沿革や活動、三好氏ゆかりの城や寺院の解説文と写真、新聞記事も掲載した。

 出水さんは最新の研究成果について「長慶は1553(天文22)~58(永禄(えいろく)元)年、足利将軍の代わりに天皇から改元の諮問を受けたり水利権を裁定したりした。織田信長に影響を与えた名将で、信長に先駆けて『理世安民』という政治理念を掲げ、鉄砲を実戦で利用し、キリスト教、茶道を普及させた」と紹介。

 会員の一人は、複数の説がある長慶の生誕地について、芝生城が阿波誌(江戸時代の地誌)で長慶の父元長の居城と紹介され、唐銭、宋銭、明銭が出土した点を根拠に挙げて、生誕地を「三好市三野町芝生字殿屋敷」と主張している。

 ある会員は、三好氏が土佐の長宗我部氏に敗れた中富川の合戦を「織田信長、豊臣秀吉の全国統一戦争の一環」と位置付けている。

 出水さんは「新しい史実が分かったり塗り替えられたりしている。長慶が活躍するドラマの制作につなげたい」と意欲を見せている。記念誌は千円。問い合わせは出水さん<電088(622)3474>。