徳島文理大生の説明を受け、インターネット上の避難動画を確認する参加者(右)=阿南市の那賀川公民館

徳島文理大生の説明を受け、インターネット上の避難動画を確認する参加者(右)=阿南市の那賀川公民館

 動画を用いた阿南市那賀川、羽ノ浦両町の津波避難マップの体験会が、同市那賀川町今津浦の那賀川公民館で開かれた。徳島文理大の学生らが制作したもので、住民約30人が避難所へ車いす利用者を誘導する方法を動画で学んだ。

 両地区で36カ所ある避難所ごとにQRコードを付け、紙のハザードマップ上に記載。読み込んでインターネットに接続すると、周辺の道路や施設内の映像が流れる仕組みで、うち28カ所では車いすで避難する際の注意点が示されている。

 住民は学生の説明を受けてスマートフォンやタブレット端末を操作し、「段差を乗り越えるときは前輪を浮かせる」など、場所ごとの注意点を確認した。同市那賀川町八幡の東秀生さん(78)は「動画があると分かりやすい。使い方を覚えたい」と話した。

 動画による避難マップは、同大理学療法学科の柳澤幸夫准教授とメディアデザイン学科の山城新吾講師、両学科の学生が制作した。今月中にもネット上に公開し、那賀川、羽ノ浦両地区の公民館や集会所にQRコードを記した紙のマップを配布する。