清流を楽しむ親子連れ。川底の石が描く模様までくっきり見えていた=美馬市穴吹町

 海から遠い場所で生まれ育ったこともあり、夏の水泳はもっぱら川だった。小学生の頃から毎日のように友人らと近所の谷川や吉野川へ出掛け、川遊びを楽しんでいた。

 年を重ねるに従い、川遊びはおろか海水浴からも足が遠のいてしまい、水と親しむことはほぼ無くなってしまった。それでも、身を切られるような谷川の冷たさや、流れに乗って泳いだ記憶は今でも鮮明に残っている。

 美馬市穴吹町の穴吹川を訪ねた。梅雨明けから県内は気温が高く、河原にはカラフルな日よけテントがずらりと並んでいた。川は青い空を映し、川遊びを楽しむ人でにぎわっていた。

 穴吹川は、剣山を源流とする全長約42キロの吉野川の支流。国土交通省が2016年に日本の1級河川を対象に行った調査によると、生物化学的酸素要求量(BOD)は1リットル当たり0・5ミリグラムと最高水準の水質を記録した。美馬市では「日本一の清流」と親しんでいる。

 川に架かる橋から下を眺めると、遮るものなど無いように川底の小石までくっきりと見える。浮輪につかまって上流からゆっくりと流れていく親子連れが何組も通っていく。

 思わず川に下り、靴を脱いで足を水につけた。火照った体から暑さが抜けていった。