掛け声倒れとはこのことだろう。安倍政権は地方創生の看板政策に中央省庁の地方移転を掲げたが、本県への消費者庁の全面移転は見送られた。これでは東京一極集中に風穴など開くまい。全国知事会長に就く飯泉知事の巻き返しはあるのか

 政府、消費者庁、県の顔が立つ落としどころなのかもしれない。来年度、「新未来創造戦略本部」なる、同庁の拠点が県庁に設けられる。この結果を、県民はどう見ているか。本紙夕刊の時事柳壇で振り返ってみる

 3年前、当時の河野太郎消費者行政担当相の前向きな発言で<消費者庁移転本気度肌で知る><徳島は暑いね熱いよ消費者庁>。なかなかの盛り上がりである

 だが、移転の判断が先送りされ、県庁に新未来創造オフィスを置いて、3年をめどに検証することに。<3年で忘れてくれと消費者庁><消費者庁本気度テストしてないね>。徳島には行きたくない―。そんな同庁の本音を見透かしたかのようだ

 昨年になると、当初の期待はしぼんでしまう。<消費者庁料理並べて食べさせぬ>。今年に入り<消費者庁のらりくらりで熱も冷め>と関心も遠のいた

 全面移転の旗を振り続ける知事は「大きな一歩だ」と言う。最近掲載された一句に<消費者庁3歩進んで2歩下がる>とある。同じ1歩なのに、県民との意識の乖離を感じさせる。