遭難した漁師を慰霊する徳島市津田地区の県指定無形民俗文化財「津田の盆(ぼに)踊り」が11日、宮城県南三陸町の復興住宅2カ所で披露された。
志津川東復興住宅では、盆踊り保存会の会員29人が住民約100人と共に海に向かって黙とう。続いて、夫を亡くした妻役の女性会員が「もんてこーい」と犠牲者の魂に呼び掛け、踊り子たちは阿波踊りの原型とされる踊りを繰り広げた。
復興住宅の自治会長を務める渡辺熊勝さん(75)は「初めて見たが素晴らしい踊りだった。犠牲者のため南三陸町まで足を運んでくれて本当にありがたい」と話した。
保存会員は、次に訪れた戸倉災害公営住宅でも住民約30人を前に踊り、犠牲者を弔った。