「徳島県からの政策提言も知事会長としてより重みが増す」と語る飯泉知事=県庁

 全国知事会の次期会長に選ばれることが決まった徳島県の飯泉嘉門知事は28日、9月3日の就任に先立ち、徳島新聞のインタビューに応じた。「徳島の政策提言をより効果的に国に訴えることができる」と述べ、徳島にとっての利点を強調した。

 ―地方がさまざまな課題を抱える中、知事会長として何に取り組むか。

 日本全体が人口減少と災害列島という二つの国難に直面している。地方6団体として一致結束して、現場主義、国民目線で政策を取りまとめ、「国と地方の協議の場」などを通じてしっかりと国に提言をしていく。国と共に国難打破を進めたい。

 ―各都道府県知事は立場や事情が異なり、難しいかじ取りとなる。

 知事会は国から見ると、地方部と大都市部との対立の構図、そして大都市部から見ると、地方部の意見が前面に出てくる印象があった。日本全体が人口減少期に入ってきて、地方部だとか大都市部だとか言うのではなく、みんなが知恵を出し合っていく方向に導いていければと考えている。

 ―とはいえ、税財政や東京一極集中の是正では意見が食い違っている。地方部と大都市部の折り合いをどうつけるか。

 確かに税財政の問題は利害関係になってくるので簡単なことではない。議論を尽くし、お互いがしっかりと主張し合って、提言に反対意見も書き込んで、みんなが納得できるようにする。一致結束した文案をつくることが重要だ。

 ―知事会はかつて「闘う知事会」を標榜し、国と対峙したこともあった。国との関係をどう考えるか。

 大きな国難が二つもぶら下がっているし、経済のグローバル化や外交など、国も頭が痛い課題に直面している。だったら少なくとも内政の部分はなるべく国の負担を軽くして、外交や防衛に専念してもらわないと、この国は持たない。そういった意味で、国とスクラムを組むところは組むし、役割分担をするところはする。

 ―知事会の存在感が薄れていると指摘する声もある。

 若手知事からは「知事会はもっとアピールすべきだ」という声が上がっている。地方の知恵や工夫といったところで国に気づきを持ってもらい、知事会を頼らないといけないという形が生まれるよう、もっと存在感を示す必要がある。

 ―知事会長として多忙になるが、県政に影響はないのか。

 知事会の会長ではあるが、徳島県知事であることに変わりはない。徳島県からの政策提言も知事会長としてより重みが増し、今まで以上に国に効果的に打ち込むことができる。県内の市町村や市町村議会の意見も国と地方の協議の場などで伝えることもできる。