アンテナが損傷し、音声が聞こえない防災無線の拡声器=勝浦町坂本

 勝浦町坂本地区で防災無線の拡声器が壊れているにもかかわらず、町が5カ月にわたって対策を放置していた。3月に事態を把握しながら、業者に修理を発注したのは8月になってから。直るのは9月末の見通し。防災無線は各戸に受信機が配備されているものの、住民からは「屋外にいる時に災害情報が聞こえない」と不安の声が上がっている。

 町などによると、損傷した拡声器は1基で約15メートルの高さに設置されている。管理を受託する業者が3月に点検し、拡声器のアンテナが壊れているのを確認した。周りに茂っている同じほどの背丈の木の影響とみられ、業者は町に伐採するよう勧めた。しかし当時は音声の受信に問題がなく、放置していた。

 5月に付近の住民から「音声が途切れて聞き取れない」と町に相談があり、6月に町職員と業者が調査。無線を受信できない状態になっており、町は対象の25世帯50人に対して各戸の受信機で情報を得るよう求めた。

 町は業者や地権者との調整を経て、8月6日に拡声器のアンテナ交換と木の伐採の工事契約を結んだ。費用は約40万円という。

 近くの70代女性は「すぐに直してもらわないと安心できない。いつも家の中の無線を利用できるとは限らず不安だ」と話す。

 町総務防災課は「修理を急ぐとともに、今後同様のことがあれば仮設の拡声器設置も検討したい」としている。