防潮堤に描いた蒸気船の壁画=鳴門市瀬戸町堂浦

 鳴門市瀬戸町の住民団体「瀬戸地域活性化しよう会」が、瀬戸漁港(堂浦地区)近くの防潮堤に壁画(縦2・4メートル、横7・8メートル)を描いた。昭和初期に小鳴門海峡を航行していた定期蒸気船「鶴羽丸」(360トン)をペンキで描いている。

 市史などによると、明治時代から阪神方面と四国を結ぶ定期蒸気船が撫養港(岡崎地区)に寄港していた。1921(大正10)年建造の鶴羽丸は堂浦沖で停泊し、乗客が小舟で近づいて乗り降りしていたという。

 会は人口減少で衰退する町を壁画で盛り上げようと企画した。防潮堤を管理する県の許可を得て、地元の事業所からペンキ代などの寄付金を募って制作した。

 今後さらに壁画の数を増やす。堂浦発祥とされる釣り糸テグスの行商船や対岸の阿波井神社、地元の秋祭りの様子などを描く構想を練っている。

 丸山昭典代表(72)=不動産賃貸業=は「子どもや釣り客らが町の歴史を知るきっかけになればうれしい。堂浦を壁画の聖地にしたい」と話している。