30年以内に70~80%の確率で発生するとされる南海トラフ巨大地震。気象庁は5月、想定震源域で異常現象が観測された場合に臨時情報を発表する制度の運用を始めた。東西に長い震源域の片側半分で大地震が起きると、もう片側の地域に大きな揺れへの警戒を呼び掛ける。

 異常現象として<1>マグニチュード(M)8級の地震が起きる「半割れ」<2>M7級にとどまる「一部割れ」<3>住民が揺れを感じない程度の地殻変動が生じる「ゆっくりすべり」―の3ケースを想定。どのケースに該当するかを分析し、最短2時間後に臨時情報を出す。

 巨大地震の発生確率が高まる半割れのケースでは、お年寄りや障害者ら要配慮者と、災害発生後の避難では間に合わない地域の住民らを対象に1週間の事前避難を求める。

 想定震源域の西側にある徳島県の場合、東側で異常現象が起きると臨時情報への対応が必要となる。徳島地方気象台は「被害を減らすには、最新の情報を基にそれぞれの命を守る的確な行動が欠かせない」とした上で「たとえ100回何も起きなくても、101回目も同様に逃げる必要がある」と訴えている。

 きょうは防災の日。地域の危険箇所や避難経路、避難場所を改めて確認し、自助や共助の意識を高めてほしい。