吉野川高校(吉野川市)の生徒が、社会や環境などに配慮したエシカル(倫理的)消費の普及を図ろうと、推奨される行動をデザインした啓発バッグを作った。23日の終業式で1、2年生241人に配布。生徒が普段の生活で使うなどして、エシカル消費の認知度を高める。
バッグは縦38センチ、横32センチで、500個作製した。同校の情報ビジネス科と食ビジネス科の1、2年生約100人が自分たちでデザインを考えた。発展途上国の生産者から公正な価格で購入する「フェアトレード」や、本来は食べられるはずの食材が廃棄される「フードロス」の削減など、エシカル消費となる四つの行動を示している。
栽培に使われる農薬や肥料などに関して厳格な基準を守って育てられた「オーガニックコットン」の素材で作られた市販の製品を購入し、デザインの印刷を徳島市内の業者に頼んだ。
同校は県教委の「エシカル消費リーディングスクール事業」の実施校に選ばれており、バッグ作りはその一環。在校生のほか、新年度の入学生、同校スクールカフェの利用者へのプレゼントも検討している。
食ビジネス科2年の岩田歩紗(あゆさ)さん(17)は「体操服やお弁当を入れて使いたい。家族や他校の生徒に見てもらい、エシカル消費が広まるきっかけになれば」と期待している。