徳島ロータリークラブ(祖川泰治会長)は、タイで読書の楽しさを伝えるNPO「アークどこでも本読み隊」に図書購入費20万円を寄贈する。視覚障害がありながら、同国に移住して活動する代表の堀内佳美さん(33)=高知県出身=を支援するのが目的。祖川会長ら一行は14日から19日までの日程で同国を訪問し、堀内さんに寄付金を手渡す。
堀内さんは生後間もなく先天性の白内障と緑内障の合併症を患い、高校1年で失明した。大学時代に留学したタイで子どもたちが本や活字に触れる機会がほとんどないことを知り、2010年に「アークどこでも本読み隊」を設立。同国北部を拠点に、少数民族にタイ語を教える幼児教育センターや図書館などを運営している。
祖川会長は昨夏にあった高校時代の同窓会で、タイのチェンマイ北ロータリークラブで役員を務める友人から堀内さんの活動を紹介された。タイでは本が高価で、自由に本を借りられる図書館も少ない実情を教えてもらい、図書購入費の寄贈を決めたという。
一行は14日夜、関西空港からタイへ出発。15、16の両日にチェンマイ入りし、同隊の施設や活動を視察する。祖川会長は「堀内さんの熱意と行動力に感銘を受けた。少しでも役に立つことができたらうれしい」と話している。