震度6弱程度以上の地震で倒壊の危険性があると診断された阿南図書館=阿南市領家町

 阿南市領家町の阿南図書館が、震度6弱程度以上の地震で倒壊する危険性があることが市の耐震診断で分かった。市は「市民の利便性を著しく損なう」として開館しているものの、利用者からは戸惑いの声が聞かれる。

 図書館は、1981年5月以前の旧耐震基準で建てられ、80年に完成した。鉄筋コンクリート3階建て延べ1549平方メートルで、1、2階は本の閲覧スペース、3階は市民が利用できる視聴覚室などになっている。

 市が2018年7月から12月にかけて行った耐震診断結果によると、1階と2階の数値は震度6弱程度以上の揺れで「倒壊・崩壊の危険性あり」とされる構造耐震指標の「0・3~0・6未満」に該当した。

 1階は東西方向の揺れに対する耐震指標が0・32、南北方向が0・58、2階は東西0・57、南北0・87と、2階の南北方向を除いていずれも耐震強度が足りなかった。

 3階は東西方向が0・94、南北方向が0・90で、十分な耐震強度を持っていた。

 阿南図書館は年間約6万人前後が利用している。市内には羽ノ浦町と那賀川町にも図書館があるものの、阿南が一番利用が多いことを踏まえ、開館を続けている。

 月に2回ほど子どもと来館しているという市内の40代女性は「利用している時に地震が起きたら心配。予算がないのかもしれないけど、できれば早めに建て替えてほしい」と話していた。

 図書館の近くには、同じく耐震基準に満たず、昨年10月から休館している市民会館(富岡町)がある。市は「図書館と市民会館の複合化施設を建設することも含めて、今後総合的に検討したい」としている。