全国知事会は3日、東京・千代田区の都道府県会館で会合を開き、飯泉嘉門徳島県知事を会長に正式に選出した。任期は2021年9月までの2年間。四国の知事が会長に就くのは初めてで、全国知事会のトップとして、かじ取りが注目される。

 飯泉氏は就任あいさつで、会長としての運営方針を説明し▽大都市部と地方部がスクラムを組んで47都道府県が一致結束する▽政策形成・提言機能の強化▽全国知事会のプレゼンス(存在感)の向上|の三つを掲げた。

 就任後の記者会見では、人口減少を「国難」と強調。徳島県など地方の知恵を活用して、課題解決に当たる考えを示した。

 

 「行動する知事会集大成に」 飯泉新会長が抱負

全国知事会会長として、就任会見で抱負を語る飯泉嘉門知事=東京・平河町の都道府県会館

 全国知事会会長に就任した徳島県の飯泉嘉門知事が3日、都内の都道府県会館で会見し、「『行動する知事会』の集大成を目指す」などと抱負を述べた。

 飯泉氏は、人口100万人以下の都道府県から初めて会長に選ばれたことを踏まえ「わが国は人口減少という国難に直面している。解決のためには、長らく人口減少問題に取り組んできた徳島をはじめとする地方部の知恵に頼る必要がある。地方への新たな人の流れをつくり上げていく」と強調。地方の取り組みを知事会の活動に生かす考えを示した。

 今後の活動の在り方としては「地方6団体で課題を共有し、日本を挙げて人口減少問題に当たる。多くの処方箋を生み出し、国と共に取り組んでいく」と話した。

 徳島県の事例にも言及し「徳島県は『知恵は地方にあり』の名と共に陳情をやめ、政策提言として課題解決の処方箋を訴え掛けてきた。47都道府県も今、政策提言になっている」とし、知事会の政策提言能力を高めていく必要性を訴えた。

 キャッチフレーズを問われた飯泉氏は、従来の「行動する知事会」などに触れ、「しっかりと集大成に持っていく。『一層行動する知事会』と言いたい」と語った。

 

 参院議長らに合区解消要請 知事会が決議文

 全国知事会は3日、参院選の「合区」の早期解消を求めて7月に採択した決議文を、山東昭子参院議長らに提出した。

 決議文は「参院は創設時から一貫して都道府県単位の代表が選出され、地方の声を国政に届けてきた」と都道府県代表の重要性を強調した上で、7月の参院選で徳島県が全国最低の38・59%の投票率を記録したとして合区の弊害を指摘。憲法改正などの抜本的な対応による「合区の確実な解消」を強く求めている。

 徳島県の飯泉嘉門知事が全国知事会会長就任に先立ち、知事会の総合戦略・政権評価特別委員長として参院議長公邸を訪問。山東議長は「人口の少ない小さい県からの意見が届かないことが課題となっている。それは十分に分かっている」などと答えたという。

 決議文は、下村博文自民党憲法改正推進本部長と岡田広参院憲法審査会長にも提出した。