「つちみかど上皇ものがたり」の一場面

土御門上皇の漫画を作った松嶌さん=阿波市土成町吉田

 鎌倉期に阿波国へ流され、阿波市土成町で最期を迎えたと伝わる土御門上皇の顕彰グループ「土御門上皇顕造学会」の京都支部長を務める松嶌慶祥さん(61)=土成町吉田、本名・松嶌徹=が、上皇の生涯を描いた漫画の製作を始めた。町内に関連する史跡が多く存在する上皇について、幅広い世代に知ってもらうのが狙い。

 「つちみかど上皇ものがたり」と題した漫画は全30巻で構成し、各巻A4判、4ページ。上皇が阿波に流されるきっかけとなった承久の乱(1221年)から最期を迎えるまでを紹介する。原作は松嶌さん、漫画は絵の得意な知人が担当する。

 1巻につき、表紙と解説をそれぞれ1ページ、漫画を2ページ描き、年に4回ほどのペースで発行する。第1巻は5月に製作しており、第2巻は9月に出す予定。

 前半は史実に基づいて展開する。後半は上皇を長年研究してきた松嶌さんが独自の解釈を盛り込みながら、歴史ロマン作品として描いていく。

 歴史上重要な役割を果たした可能性がある人物にもかかわらず、ほとんど知られていない現状を憂いた松嶌さんらメンバーは、2014年に上皇を伝える紙芝居を作成。土成町の小学生を対象に普及活動を行ってきた。

 今回は大人にも上皇を知ってもらおうと、手に取りやすい漫画化を企画した。紙芝居よりも登場人物の心情を細かく表現できるのが利点だという。

 京都市と土成町の実家を行き来して過ごしている松嶌さんは「上皇について学び、郷土の誇りにしてもらえればうれしい」と話している。

 希望者には無料で郵送している。問い合わせは松嶌さん<電090(4647)6850>。