約120人が聞き入った文学トーク=徳島市の新聞放送会館

 全国公募の掌編小説コンクール「第2回徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞」(徳島文学協会、徳島新聞社主催)の授賞式が行われた8日、徳島市の新聞放送会館で受賞者や直木賞作家らによる文学トークがあり、約120人が耳を傾けた。

 受賞者の佐川恭一さんと桐本千春さん、宮月中さんに加え、直木賞作家の角田光代さん、芥川賞作家の吉村萬壱さんと玄月さんが登壇。徳島文学協会の佐々木義登会長の進行で、受賞作について意見を交わした。

 選考委員長を務めた吉村さんは「全体的に昨年よりレベルアップした」と強調。大賞の阿波しらさぎ文学賞に選んだ佐川さんの作品を「ばかばかしい内容に、どうしてそこまでと突っ込みたくなるほど生真面目に書き込んでいる。でも、それが作者の狙いで、何回読んでも笑いがこみ上げる」と称賛した。

 角田さんは、県関係者から選ばれる徳島新聞賞を受賞した桐本さんの作品を「思わず先へ読み進めたくなり、うまく描かれている」。玄月さんは、25歳以下から選ばれる徳島文学協会賞の宮月さんの作品について「小説として深みがある」と評した。

 熱心に聞き入っていた五藤喜久子さん(84)=徳島市北矢三町4=は「どの受賞作も素晴らしかった。著名作家を交えた話は有意義だった」と話した。