入札不調が3度続いていた藍住町文化ホール(仮称)の4度目の指名競争入札が17日あり、西松建設四国支店(高松市)が37億7460万円(税込み)で落札した。町は前回の不調を受け、設計を大幅に変更して臨んだ。22日に開かれる町議会3月定例会最終日に、工事請負契約の締結に関する議案を提出する方針。可決後に着工し、予定通り工事が進めば、19年3月にも完成する。
町は、県外のゼネコン7社を指名し、3社が応札した。入札価格が最も低かった同支店が落札した。予定価格は38億1322万円、最低制限価格は30億5057万円だった。入札を辞退した4社は、辞退理由を「技術者の不足」とした。
ホールは、鉄筋コンクリート2階建て。633席の座席を備え、町社会福祉協議会の事務所や町保健センターも入居する。
ホールの入札を巡っては、予定価格内での工事が難しいことなどを理由に辞退が相次ぎ、15年12月、16年3月、16年6月と3回続けて不調に終わった。その後、町は設計会社を変えて設計を大幅に見直し、17年2月には巨大な片流れ屋根を平面に変えるなどした新たな設計図が完成した。予定価格となる設計金額は以前より約4900万円増えた。
石川智能町長は「思い切って設計会社を変更する判断をしたことが落札につながったと考えている。できれば12月までの任期中に完成させたかった事業だが、何とか工事に入れるということでほっとしている」と話した。