阿南市などでつくる野球のまち推進協議会が、同市那賀川町の道の駅「公方の郷なかがわ」に整備した「89番野球寺」が完成し、19日、落成式が開かれた。約300人が出席し、野球のまちをアピールするユニークな施設の誕生を祝った。
野球寺のテーマ曲「ミラクルABOちゃん」に合わせ、市内の60歳以上の女性らでつくるチアリーディングチーム「ABO60」のダンスで開幕。市内の少年野球チームの選手9人が除幕した。
シンボルとなる石像はバッター型(高さ約2・5メートル)とグローブ型(同約1・7メートル)の2基で、アマチュア彫刻家の福島隆資さん(49)=同市那賀川町中島、学習塾経営=が制作。ゲームに熱中する観客を描いた背景用看板(高さ2・2メートル、幅7・3メートル)は、絵本画家の羽尻利門さん(36)=同市見能林町ふちう=が手掛けた。事業費約470万円は全国の企業や野球チームの寄付金で賄った。
野球寺はスポーツジャーナリスト二宮清純さんが講演した際に発案。2015年春の選抜高校野球大会では、直前合宿した敦賀気比高校(福井県)が優勝したことなどから、推進協議会は「阿南に来れば勝負運がつく」とアピールしていきたい考えだ。